子どもと育つ|胸をはって子育てしたいからママは自分を磨きます☆

育児の悩みは尽きないけれど、前向きに!変化の激しいこれからの時代を生き抜ける子に育てるためにママも進化しないとヤバいと思う。

母乳の質を良くする/悪くする食べ物は嘘?医師の解説に「確かに!」

今回のテーマは
「甘い物や脂っこい物を食べるとおっぱいが詰まって乳腺炎になる」「美味しいおっぱいを作るのは根菜中心の薄味の和食」に
医学的な根拠はなし!!
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そして裏テーマは
「母乳育児中、医療従事者でも人によって少しずつアドバイスが違うけど本当はどうしたらベストなの!?


母乳育児の話でもあり、「情報リテラシー」(情報との上手な付き合い方)の話でもあります。


こんにちは(*^^*) 
読者さんの「ママだからワタシ、アップデート」を応援する主婦ブロガー。 
このふじ みのりです。 




今回この記事を書こうと思ったのは「Buzz Feed Japan」に掲載された小児科医の森戸やすみさんの文章に、私がずっと悩んできた「母乳育児中、お医者さんと助産師さんに正反対のアドバイスをされるのは何故?」「いったい誰を信じたらいいの?」を紐解くヒントがたくさん詰まっていたので、皆さんにシェアしたいと思ったからです。


【こんな人に読んで欲しい】

「甘い物や脂っこい物を食べるとおっぱいが詰まって乳腺炎になる」「美味しいおっぱいを作るのは根菜中心の薄味の和食」


『ひよこクラブ』や『Baby-mo 』はもちろん、助産師さんが書いてるような母乳育児の本にも、そう書いてあったし、入院中に授乳の指導をしてくれた助産師さんも、母乳外来でお世話になった助産師さんもそう言ってた!!


だから、食事には気をつけているけれど、慣れない育児で疲れているなか、好きな物を我慢するのはツライ!!


もしくは、どうしても我慢できずにケーキ食べちゃったら意外と乳腺炎が大丈夫でそれ以来好きな物を好きなように食べちゃってるけど、おっぱいの味の変化は分からないから赤ちゃんに対して罪悪感……


お医者さんは好きな物を食べればいいって言ってくれるけど、「好きな物を食べて大丈夫な理由」を説明してくれないから、「甘い物や脂っこい物を食べるとおっぱいが詰まって乳腺炎になる」「美味しいおっぱいを作るのは根菜中心の薄味の和食」の方が説得力がある気がする……
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そんな貴方に朗報です!!

小児科専門医で2人の女の子のママでもある森戸やすみ医師が2017.9.29の「Buzz Feed Japan」でこんなことを言っています!!


母親が食べたものは消化されて小さくなり、糖とアミノ酸は消化管から血管を通って肝臓で取り入れられるように分解され、肝静脈を通って心臓に流れます。脂肪は再合成されてリンパ管から胸管を通って静脈に入って心臓へ、そして全身を巡ります。

栄養を運ぶ管と母乳を作る場所はつながっていない。

一方、母乳は、血液を材料に乳腺体で作られます。そういうわけで消化された栄養を運ぶ管と母乳を作る場所は直接つながっているわけではないので、食べたものがそのまま母乳に直結するとは言えません。

血液は、体の恒常性を保つ働きのために食べ物でそう簡単には変わりません。厳格なベジタリアンのために長期に渡って動物性タンパク質を摂らなかった場合、母乳中のタンパク質やビタミンB12などが低下することはわかっていますが、授乳期間の数ヶ月を和食にしても母乳の栄養素は変わりません。。

ちょっと難しいですが、要するに、お母さんが食べた物でおっぱいが詰まったり、味や質が悪くなる事はないから大丈夫!!ということです。


バズフィードの記事はこちら>>>
www.buzzfeed.com




森戸やすみ先生の切り口は「ママサイト」つまり子育て中の女性がターゲットのキュレーションサイトのいい加減さに対する批判なので、具体的なサイト名をあげて医学的な根拠のない記述を指摘されていますが、


「母親の食べた物で母乳の質が悪くなって乳腺が詰まる」とか「おいしい母乳を作るの和食」というのは、ママサイトのライターさんの口から出任せなどではなく、ライターさん自身が本で読んだり助産師さんに言われたことだと思うので、


結局は「お医者さんと助産師さんのアドバイスに矛盾があるのは、どうして?」「いったい誰を信じたらいいの?」に行き着くのでは?というのが私のスタンスです(*^^*)


そして、このような切り口で考えた時に、森戸やすみ先生の記事で重要な情報はどこでしょう!?


「Buzz Feed Japan」の記事を引用しながら私の感想や考察も交えて紹介して行きます。

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母乳育児の専門家は誰?医療従事者の得意な分野や不得意な分野は?


まずは森戸やすみ先生のこの文章をご覧ください(*^^*)


母乳に関しては、日本に専門家はとても少ないのです。産婦人科医はお産が無事に済んでお母さんが健康だったら、他は自分の仕事ではないと考えがちです。小児科医は、赤ちゃんが健康だったら母乳栄養でもミルクだけしか飲んでいなくても大きな問題だとは思いませんし、一般にお母さんを診察することはありません。

母乳を研究する産婦人科医・小児科医はとてもマイナーな存在です。乳腺炎などの病名がつけば別ですが、「母乳の分泌が悪い」「授乳するのが痛い」くらいのことだと診察しても診療報酬が支払われませんから、処置や相談に対する対応などをすればするほど医療機関の持ち出しになり、経営者にもインセンティブがありません。


なるほど!なるほど!たしかに私がお世話になった産院でも母乳については助産師さんにバトンタッチで、まさに医師は「自分の仕事ではない」雰囲気でした。


そして、息子のかかりつけの小児科でも、授乳中のお母さんが子どもと一緒に風邪を引いた時に「この薬は赤ちゃんにも処方する薬だから微量に母乳に出てもまず問題ないですよ」と薬を出してくれたりはするけれど(←これをしてくれる小児科も珍しいようです)


それ以上のことは基本的にノータッチで、卒乳について相談したら間違った情報(母乳は1才過ぎると栄養がなくなる!)をくださったこともありました(;´д`)


ママ達の需要はともかく、診療報酬などの制度的な面から言えば、授乳に関するアドバイスは医師の仕事ではないし、医師は母乳について特別に勉強しているわけではないという事は知っておいて損はないと思います。


赤ちゃんの健康に関する心配事はまず小児科に相談すれば間違いないと思っていませんか?


私は小児科のお医者さんというと、赤ちゃんの身体に関することで科学的に解明しうることは全部知っているようなイメージだったので、まさか母乳育児は専門外なんて目からウロコの情報でした!!



では、助産師さんは母乳の専門家では、ないのでしょうか?産院の母乳外来を担当したり、母乳相談室を開業しているのは助産師さんですし、助産師さんこそ、母乳の専門家だと思うのですが、森戸やすみ先生はこんな風に書いています。

助産師でさえも母乳について医学的根拠のある勉強をしている人は少なく、個人的な経験や意見を交えてアドバイスしたりするので、大変混乱の多い分野です。


この記述には、いろんな意味で本当にびっくり!

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「母乳育児中、医療従事者でも立場によって少しずつアドバイスが違うけど本当はどうしたらベストなの!?」という思いから、助産師さんって、そもそも、どんな職業なのか調べていた時にこんな記事を見つけたのですが、


助産師になるには | 大学・専門学校の【スタディサプリ進路】

大学や短大・専門学校で4~5年勉強して看護師と助産師の2つの国家資格を持っている人達が医学的根拠のある勉強をしていないなんて信じがたい……!


これは私の推測で、いつかちゃんと調べてみたいと思っているのですが、「お産の時に赤ちゃんを取り上げる」「新生児のケア」「妊娠中の生活指導」など助産師さんの仕事は多岐にわたる中で4~5年間の養成過程の中で母乳について割かれる時間は、私が思っているよりもずっと少ないのかもしれない……


もしくは、看護師資格が必要になる前の「産婆さん」の時代からの現場の知恵や経験が現在の医学的な見地から再検証されることなく受け継がれているとしたら、


「助産師さんには、美味しいおっぱいを作るのは根菜中心の薄味の和食だって言われたけど、母乳について関心のあるお医者さんからすると消化や血液の仕組みからしてそんな影響はあり得ないと断言された!」なんて事が起こっているの腑に落ちる……!!


実際、乳腺炎になった時、マッサージをお願いした助産師さんから食事の指導があったので「WHOなどではおっぱいの詰まりと食事は関係ないと言われているそうですが、母乳の質をよくする食事というのは、いつ頃、どんな背景で言われるようになったんですか?」と質問してみたところ、こんな話をしてくれました。


戦時中、食糧難で母乳が出なくて困っているお母さんがたくさんいて、自分で畑を作って野菜を育てて食事を準備したり、乳房のマッサージをしたりして、なんとかおっぱいが出るようにしてあげようと奮闘したのが桶谷式の創始者の桶谷そとみ先生。


そこでお世話になった人はみんな、おっぱいのトラブルもなく赤ちゃんも元気だったから、戦後、食生活が豊かになってからも、当時の食事を良しとして、お手本にするようになったのよ。
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調べてみると、桶谷式の研修センターのホームページにも似たようなエピソードがありました!!

http:// http://www.oketani-school.jp/oketani.html



桶谷式のマッサージ(や食事指導)は、科学的な根拠によるものというよりは、試行錯誤の結果うまく行った方法を体系化したものだということが、この文章からも読み取れると思います。



そして、森戸やすみ先生の「助産師でさえも母乳について医学的根拠のある勉強をしている人は少なく」という記述について


「助産師さんが勉強していない」という訳でなく、「医学的根拠のある勉強をしているとは限らない」と読み解けば、問題の本質をついた指摘かもしれないと思いました!!


私がリアルで出会った助産師さんは、みなさん本当に親身になってくださって、入院中に授乳の仕方を指導していただいた時も乳腺炎になっちゃった時も卒乳(断乳)をするかどうかでめちゃくちゃ悩んだ時も、「困ったり悩んだりしている状態」をクリアにしてくれたのは、いつも助産師さんだったので、彼女達が「勉強していない」とは到底思えないのですが、


そういう方でも「甘い物や脂っこい物を食べるとおっぱいが詰まって乳腺炎になる」「美味しいおっぱいを作るのは根菜中心の薄味の和食」をおっしゃる方とやっぱりいらして、その説に医学的な根拠はない。これが事実。


そして助産師さんのなかにも、ブログや書籍で「(そんな食事して)ドロドロのおっぱいをあげるのは赤ちゃんに失礼!」「まずくて、飲みにくくて、消化もしずらくてかわいそう!」みたいに母親を責めたてる攻撃的な口調で主張する人もいるのも、また事実です。


そして、医師もまた母乳については専門外。こうなると「誰を信じたらいいの?」についての結論は??



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まとめ:母乳育児の相談先は助産師さんか信頼できる公共機関など

今回の記事は「母乳の質を良くする/悪くする食べ物は嘘?」という切り口だったので、一見すると助産師さんへの信頼を揺るがすように感じる方もいらっしゃったかもしれないですが、決してそういう事ではありません。


むしろ、科学的に証明されている乳腺炎の原因(=母乳の溜まり過ぎ)を防ぐような授乳の仕方(授乳間隔や赤ちゃんの抱き方、おっぱいのくわえさせ方など)の指導は、まさに助産師さんの専門分野です!!お医者さんは専門外との情報も今回入って来ましたし最初に相談するのは助産師さんが良さそうです。


とはいえ、近所で開業していたり、自治体の子育て支援を担当していたりする助産師さんに質問をしにくかったり、ちょっと指導が極端な気がしたりして、自分で調べたい時もありますよね?


そんな時に信頼できる公的機関やそれに準じた団体のサイトがございます。また森戸やすみさんの記事からの引用になりますが、先生が推薦しているサイトはこちらです。


☆「日本ラクテーション・コンサルタント協会」母乳育児Q&A http://jalc-net.jp/FAQ_TITLE.html


☆日本助産師会のページ(乳腺炎について)http://www.midwife.or.jp/pdf/flow_chart/nyusen_flow.pdf


☆イギリスのNHS (国民保健サービス)https://www.nhs.uk/conditions/mastitis/Pages/Introduction.aspx



☆アメリカ女性健康局 のページhttps://www.womenshealth.gov/breastfeeding/breastfeeding-challenges/common-breastfeeding-challenges


※海外のサイトはブラウザの翻訳機能で読むのがオススメ



また、こちらの記事(↓)では、母乳育児について科学的に証明されたことだけを書いてある本を2冊、紹介しています。とっても頼りになる本なので、参考になると思います☆

www.with-kids.xyz




2017.10.25追記



【続編】書きました(^^)

今回の記事が問題提起で【続編】が私なりの解決策といったイメージです☆彡

ぜひぜひ合わせて読んでみてください。

www.with-kids.xyz